四十九日法要の準備方法とは?開眼法要や納骨法要の準備手順
四十九日法要にあたっては、手順に沿って準備することが大切です。
確実に一つずつこなすことが失敗を防ぐことに繋がります。
漏れなく対応するように取り組みましょう。
それでは、四十九日法要の準備の手順を説明します。
四十九日法要の準備手順1「四十九日法要の会場の予約」
お葬式が終わったら、すぐに法要を営む会場の予約を行うことが大切です。
仏事ごとの行事では、多くの人が参列しやすい週末や祝日が選ばれるため、まず何よりも先に法要を営む会場を確保してください。
なお、お仏壇やお墓の開眼法要や納骨法要を同時に行う場合、会場の選び方が重要です。次の流れを踏まえて会場選びを行いましょう。
四十九日法要で開眼法要と納骨法要を同時に行う場合の流れ
四十九日法要において、お仏壇の開眼法要や、お墓への埋葬や納骨を同時に行う場合の流れは次のとおりです。
- 自宅でお仏壇の開眼法
自宅に僧侶を招いて、お仏壇の開眼法要の読経をしてもらいます。 - 法要施設へ移動して四十九日法
お位牌の開眼法要を含めて、四十九日法要を営みます。 - 会食の席へ移動して食事を振る舞
四十九日法要の後は僧侶や参列者へ食事を振る舞います。 - お墓へ移動して開眼法要と納骨法
お墓へ移動して、開眼法要と納骨法要を行って埋葬や納骨を行います。
四十九日法要の会場選びで注意するべきポイント
四十九日法要の際、開眼法要と納骨法要を同時に営むには、僧侶や参列者の移動手段や時間を考慮する必要があります。
そのため、会場選びでは次のように、主に立地条件に注目して選択することが最良です。
- 最寄りに駐車場が完備されていて、僧侶や参列者が必ず駐車できること。
- 四十九日法要後は会食がスムーズに行えること。
- 四十九日法要の会食後は埋葬・納骨施設への移動に時間を要さないこと。
- 埋葬・納骨先によっては、現地の僧侶しか納骨法要を行えない場合があるため、あらかじめ確認すること。
法要当日は、移動手段や時間への考慮が最も重要です。
無理な計画を立てて、僧侶や参列者、利用施設に迷惑を掛けないように注意してください。
難しい要素がある場合は、素直に諦めることも大切。
開眼法要や納骨法要は、それぞれ別の日程で行う人も多くいらっしゃいます。
故人をはじめ、僧侶や参列者への思いやりを大事にしてください。
四十九日法要の準備手順2「僧侶の連絡と日程の確定」
法要の場所と同時に、早めにやるべきことは、僧侶の手配です。
お付き合いのある寺院へ連絡し、四十九日法要の読経を依頼します。
開眼法要や納骨法要を同時に行う場合は、その旨を伝えます。
ここで気を付けるべきことは、埋葬・納骨先での納骨法要を営む僧侶についてです。
お墓の経営母体が寺院の場合、他の寺院の僧侶が出入りできないことがあります。
つまり、四十九日法要と納骨法要の僧侶は異なる可能性もあるため、必ず埋葬・納骨先に確認してください。
なお、僧侶にこだわりがない場合、葬儀社やお仏壇や石材店へ相談すると、近隣の寺院を紹介してもらうことが可能です。宗旨宗派や、希望の日程を伝えてください。
自分で僧侶手配サービスを利用して、手配することも可能です。
その場合は、インターネットで「僧侶 手配」や「僧侶 派遣」で検索してください。
四十九日法要の準備手順3「法要案内による参加人数の確認」
会場と僧侶の予約ができたら、次に法要案内を行います。
法事では、四十九日法要を終えた後、僧侶と参列者へ「お斎(おとき)」と呼ばれる食事を振る舞います。
初七日法要でいう精進落としのように、故人を偲び、僧侶や参列者への感謝の気持ちとして用意するのがお斎です。
席や料理の予約にあたっては、法要案内により、しっかりと人数を把握しましょう。
なお、法要案内は、人数が多い場合には往復ハガキが便利です。
少人数なら電話連絡でも構いません。
この際、参加者リストを作成しておくと便利です。
四十九日法要では、返礼品の準備も必要となるため、確実な人数を把握しましょう。
四十九日法要の準備手順4「法要会場への連絡」」
四十九日法要の日程と参列者の人数が確定したら、改めて法要を営む会場へ人数を伝えましょう。
なお、法要を営む会場は、一般的に次の5ヶ所のいずれかとなります。
- 霊園や納骨堂など埋葬先の法要施設
- 斎場や寺院などの法要施設
- ホテルなどの施設
- 地域の町内会館や公民館
- 自宅
このうち、町内会館や公民館は、お線香を利用することから法事での貸し切りが禁止されているケースもあるため、あらかじめ確認してください。
また、僧侶や参列者に対して迷惑を掛けないよう、施設や近隣の駐車場の空き状況にも留意してください。
そして、法要施設を利用する際は、お斎のプラン内容や費用を確認しておきます。
四十九日法要の準備手順5「会食場所と料理の準備」
続いて、会食に向けて場所と料理の手配を行います。
人数を伝えて、予算を確認するようにしましょう。
また、法要施設では、同じ建物で飲食ができる場合と、禁止されている場合があるため、ご注意ください。
斎場や法要施設によっては、直接運営をしている飲食施設や、提携する仕出し料理店や飲食店を利用することが一般的です。
割引や特典がある場合もあるので、あらかじめ利用サービスを確認しておくことをお勧めします。
自分でお斎の手配を行う場合は、次のどちらかの方法を選びます。
- 仕出し料理・弁当の手配
- 法要施設の近隣にある会席料理店などの予約
法要施設や埋葬・納骨先の近隣であれば、こだわりの飲食店でおもてなしすることも可能です。
会席料理店や料亭など、お好みのお店を予約しても構いません。
寛げる空間と美味しい食事で、僧侶や参列者へ感謝の気持ちを伝えてください。
四十九日法要の準備手順6「挨拶文の作成準備」
四十九日法要では、会式や閉式での挨拶や、会食の席へご案内する言葉を伝えることがマナーです。
人前でのスピーチに慣れていない人もいらっしゃるでしょう。
しかし、安心してください。
法要の挨拶では、下書きの挨拶文を手にして読み上げても構いません。
ここで1点、挨拶を上手く行う方法のポイントです。
お礼の言葉を述べる時は、しっかりと参列者へ向かって顔を上げ、お辞儀による挨拶を行いましょう。
これさえ覚えておけば、挨拶文のメモを読み上げても失礼には当たりません。
四十九日法要の会式の挨拶の例文
本日はお忙しい中、ご参列いただき誠にありがとうございます。
これより、○○(続柄と名前)の四十九日法要を行います。
それでは、ご住職、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
四十九日法要で会食の席へ案内するときの挨拶の例文
この度は、○○の四十九日法要へご参列いただき誠にありがとうございました。
おかげさまで、無事に法要を終えることができました。
心ばかりではございますが、食事の席を用意させて頂きました。
どうぞお時間の許す限り、ごゆっくりお過ごしくださいませ。
四十九日法要の締めの挨拶の例文
本日は、どうもありがとうございました。
四十九日を迎え、これから少しずつ気持ちの整理がついてゆけるように思います。
これも皆様のご支援や励ましのお言葉のお陰と、心より感謝いたしております。
本当にどうもありがとうございます。
どうか今後とも変わらぬお付き合い宜しくお願い申し上げます。
四十九日法要で納骨法要を行う場合の挨拶の例文
これより、○○の納骨法要を行います。
お暑い中(お寒い中)、お時間をいただき恐縮ですが、今しばらくお付き合いをお願いいたします。
それでは、ご住職、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
四十九日法要で納骨法要を終えて帰路に着く場合の挨拶の例文
本日は長い時間お付き合いいただき、本当にありがとうございました。
どうぞお気を付けてお帰りくださいませ。
四十九日法要の準備手順7「法要への持ち物の準備」
四十九日法要に際しては、持参すべき物が多くあります。
忘れ物のないよう、注意してください。
四十九日法要で必要な持ち物のリスト
仮位牌(白木位牌):風呂敷や袱紗で包みます
本位牌:購入時の箱に入れたままで問題ありませんが、帰りは本位牌がメインのお位牌となります
遺骨:風呂敷や布で包むか丈夫で安定したバッグに入れて持ち歩きます
遺影写真:基本的には不要ですが、持参する場合は風呂敷や袱紗で包みます
お花・果物や菓子などの供物:法要施設へ確認して必要なら持参します
返礼品:品物によっては参列者のために持ち帰り用の紙袋を用意します
お布施:袱紗に入れて持ち歩きます
数珠:1人1つずつ自分用の数珠を持参します
ハンカチ:黒または白の無地のハンカチ
四十九日法要の費用は?お布施や食事代の相場金額はどれぐらい?
四十九日法要では、法要会場の使用料や僧侶へのお布施、お斎の食事代、返礼品などの費用が必要となります。
一般的に必要となる費用は次のとおりです。
四十九日法要の施設使用料:10,000~30,000円程度
斎場や寺院、埋葬・納骨施設などの法要施設は基本的に使用料が必要です。
費用は施設によって異なるため、利用施設へご確認ください。
施設によっては、法要施設と会食室で2部屋の使用料が必要なケースもあります。
また、祭壇や備品の利用料が生じる場合もあるため、併せて確認しましょう。
四十九日法要のお布施の相場:30,000~100,000円程度
四十九日法要では、次の3つをそれぞれ白い無地の封筒に入れてお布施を包みます。
御布施:30,000円程度(開眼法要や納骨法要を一緒に営む場合:50,000~100,000程度)
御車代:5,000~10,000円程度
御膳料:5,000~10,000円程度(お斎を召し上がらない場合)
お布施は、四十九日法要のお布施と、開眼法要、納骨法要のお布施を一緒に包んでも構いませんが、本来は目的ごとに別々に包むことがマナーです。
また、お墓では別途、卒塔婆代が必要な場合があります。
一般的には3,000円程度ですが、あらかじめ寺院へ確認しましょう。
さらに、菩提寺が遠方の場合は、充分な交通費や宿泊費を包みます。
四十九日法要のお花代や供物代:10,000~20,000円程度
四十九日法要では一般的に、お花や供物の果物やお菓子などが必要となります。
施設によって、これらを持参する場合と、必要費用として支払う場合があるため、あらかじめ確認しましょう。
お花:5,000~10,000円程度
供物:5,000~10,000円程度
合計で10,000~20,000円程度ですが、お花やフルーツの種類によっては、高額になる場合もあります。
持参する場合、お花は弔事用のアレンジメント、果物は新鮮で見た目の美しいフルーツや季節の果物などを選びます。
果物店では篭盛りも販売されていますよ。また、お菓子は個別包装された和菓子にしましょう。
法事(お斎)の食事代:1名5,000~10,000円程度
近年の四十九日法要でのお斎は、お寿司をはじめ、和食や中華など、料理の種類もバラエティー豊かです。
施設や料理店によりメニューが異なるため、予算に応じて、皆さんに喜んでいただける食事を選んでくださいね。
一般的なお斎の食事代は1名あたり、5,000~10,000円程度です。
参加者の中にはビールやお酒を嗜む人もいらっしゃるでしょう。
別途、これらの飲み物代も考慮して予算を立てます。
四十九日法要のお返し物:1名3,000~5,000円程度の返礼品
四十九日法要では、参列者からお香典をいただくことが一般的です。
お香典の相場金額は、親族なら1名10,000円以上、友人・知人なら1名5,000~10,000円ぐらいが相場です。
そのため、お香典金額に対して、1/3~1/2の金額に当たる3,000~5,000円程度の品物を用意することが最良です。
返礼の不足分は、追って贈り物をしましょう。
四十九日法要のタイムスケジュールとは?四十九日法要の流れと目安時間
次は、四十九日法要における流れと、目安の時間についてご紹介します。
心の準備が整えられるよう、当日の参考としてご覧ください。
繰り上げ法要を営む場合のスケジュールの目安
繰り上げ法要を伴うお葬式の場合、おおよそ5時間程度が全体の目安時間となります。
10:00 葬儀・告別式
11:30 火葬
13:30 初七日法要・四十九日法要
14:00 精進落とし
15:00 解散
繰り込み法要を営む場合のスケジュールの目安
繰り込み法要を伴うお葬式の場合、おおよそ4時間程度が全体の目安時間となります。
10:00 葬儀・初七日法要・四十九日法要・告別式
11:30 火葬
12:00 精進落とし
14:00 解散
四十九日法要のみのスケジュールの目安
四十九日法要のみを執り行う場合、3時間程度が全体の目安時間となります。
11:00 四十九日法要
12:00 会食
14:00 解散
四十九日法要と開眼法要・納骨法要を行う場合のスケジュールの目安
四十九日法要と開眼法要・納骨法要を同時に執り行う場合、5時間程度が全体の目安時間となります。
10:00 自宅でお仏壇の開眼法要
11:00 四十九日法要
12:00 会食
14:30 お墓の開眼法要・納骨法要
15:00 解散
まとめ
四十九日法要を終えると、一般的に次は一周忌法要、三回忌法要と続きます。
しかし、これらの法要は近親者のみで執り行うケースも多く、四十九日法要までが大勢が集う法事となるご家庭も多くあります。
今後も親族や故人や皆様へ想いを寄せる大切な人たちと、より良い関係が築けるよう、四十九日はおもてなしの気持ちで接しましょう。
四十九日法要の準備の手順は、次のとおりです。
- 法要会場への連絡
- 僧侶の手配と日程の決定
- 法要案内による参加人数の確認
- 法要会場への連絡
- お斎の準備
- 挨拶文の作成準備
- 持ち物の準備
四十九日法要の費用相場は、次のとおりです。
- 法要施設の使用料:10,000~30,000円程度
- お布施:30,000~50,000円程度(開眼法要や納骨法要を伴う場合は50,000~100,000円程度)
- お花代や供物代:10,000~20,000円程度
- 精進落とし:1名5,000~10,000円程度
- 返礼品:1名3,000~5,000程度の品物
お葬式後、さぞお疲れのことと思いますが、四十九日法要を終えると一段落。
どうぞ、大切な法事に向けて、お役立てください。