喪主は葬儀で大切な役割を担います。
親族の代表として進行を誘導することや、事前の準備など内容は様々です。
会場の責任者となり全体を取り仕切らなければなりません。
もしも自分の身内に突然の不幸があった場合、どのようにして喪主を決めればよいのでしょうか?
いざというとき知識があると安心ですよね。
この記事では「喪主は誰がすればいいの?」「役割や礼儀が知りたい」という方のために、喪主の正しい決め方や役割内容、NG行為やマナーなどをご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
喪主は誰が務める?
喪主は「◯◯が担当しなければならない」という絶対的な規則がありません。
一般的に親族が担当することが習慣とされています。
会場では重要な役割を担当するため、生前の故人との縁や関係の深さが重要視されるのです。
葬儀の運営を指揮する喪主に対して、費用など経済的な面を支援するのが「施主」です。
言葉は似ていますが役割は異なります。
例えばまだ喪主が若いなどの理由で費用の負担が難しいときは、周囲の親族が施主となり支えるのです。
通常は喪主が施主を兼任します。
喪主は誰が務めるのが正しいのでしょうか?
血筋や家族構成が重要な鍵となります。
一般的によくある決め方が次の3通りです。
配偶者
家族構成からも故人と近い関係にある配偶者は適任とされています。
以前までは跡継ぎが担当する傾向がありましたが、時代の流れから風潮が弱まりつつあるのです。
夫婦だけの「子なし世帯」が増えたことも要因の1つといえます。
今は血筋や縁の深さが大きな基準となっています。
血縁者
配偶者が高年齢で動けない、病気をわずらっている、すでに亡くなっている、など家庭事情は様々です。
配偶者が担当することが難しいときは、故人と血の繋がりがあるご子息が適任とされています。
一般的に優先される順番が、男性の第一子、第二子、第三子です。
つぎに女性の第一子が優先されて、同じく第二子、第三子と続きます。
順番は決められたルールがありませんので、家庭の事情で理由がある場合は状況に応じて変更が可能です。
故人の遺言
3通りのうち最も優先されるのが遺言です。
遺言に喪主に対する意思がはっきりある場合で、親族以外の希望があれば、その方を最優先します。
とくに遺言書があるときは注意が必要です。
弁護士や関係機関が保管している場合もありますので把握しておかなければなりません。
ただし法の上で強制的な力がありませんので、必ず故人の希望通りにいくとは限りません。
最終的な親族の意見も判断基準となります。
喪主がいなくて困ったら
親族以外でも務めることが可能です。
「親族が遠方にいて連絡がとれない」「適任者がいない」などの理由で悩むこともあると思います。
また家庭の事情も様々です。
もしも適任者がいない場合、どのようにすればよいのでしょうか?
代表的な方法を以下でまとめました。
喪主は一人でなくてもよい
1人に決める規則はありませんので、多人数での請負も可能です。
当日の流れや状況から1人では難しいと判断したときは周囲に持ちかけて皆で役割を分担します。
会場では肉体的にも精神的にも疲れがたまりやすいので負担の軽減に繋がります。
知人が喪主を務める場合
知人でも問題ありません。
身寄りがないなどの理由で、配偶者やご子息がいないときは、親交のある友人、施設のスタッフや病院関係者に依頼できます。
さらに周囲への依頼が難しいときは、葬祭場スタッフやお寺が代理で務めてくれるケースもあります。